Column

原綾子コラム「矢印はいつも自分」

2012ミス・ユニバース日本代表・原綾子さん。彼女は10代のころにテニスで鍛え上げた美しくしなやかな身体を武器に、ミス・ユニバース世界大会で戦った経験をもつTHE ATHLETIC WOMAN。世界の舞台で知ったグローバル基準での美しさ、そして日本の女性達に足りないものについて、彼女ならではの目線で語ってもらう。今回のテーマは、「物事に逆らわない」。

【物事に逆らわない】

私はいつも”逆らわないこと”を意識しています。自然に身を任せ、起こる出来事の流れに逆らわない。
不自然にバタバタせず、水が上から下に流れることと同じ感覚で、しっかりやっていれば必ず報われると自分を信じることが出来ています。

少し前までは「何が何でも今やってやる!」と無理矢理意地になっていた時期がありました。
高校生の頃にテニス部に所属していた私は、苦手だったバックハンドの1本打ちをとにかく練習していました。でもそれは、何も考えないでただただ打つのみ。
私は苦手なものを克服するために頑張っているんだ!という態度を監督やコーチに見せたかっただけで、今振り返るとそんな姿はとてもギスギスしていて見苦しかったと思います。
意地になってやり過ぎてしまい、結局肘を壊してしまいました。

ミス・ユニバースに挑戦していた頃には、世界大会1ヶ月前の追い込みの時期に、1日のスケジュールをびっしりと入れていました。それはすべて世界大会のトレーニングで、ウォーキングやスピーチ・体づくり・シューティングや衣装のLookbook作成など。世界大会前の緊張と不安を、見ないふりが出来るように忙しくしていました。
でもそれらは完全にオーバーワークで、自分でも頑張りすぎていてかなりストレスになっていました。肌荒れもし、ホルモンのバランスも崩れ、「世界で戦うには今の私ではダメだ…」なんて塞ぎ込んでしまう夜もありました。
よく考えると、私にはこれまで地道に研究してきた4年間の積み重ねがあったので、世界大会直前にこんなに詰め込んでやる必要性は、一切なかったなと思います。

どちらの経験も、一人でやっているように見せて一人でコトを大きくしているだけだと、後からハッとしました。ブレーキをかけながら自転車を漕いでいるような自分が馬鹿らしくなりました。
今、何が大切でどの程度やれば良いのか。もっと戦略的に、体だけではなく頭を使っていかなければいけない。
すべきことは腹をくくって、しっかりやる。それが自分の中で出来ていれば、あとは無駄にあがかず身を任せる、”心の余裕”を持てることが、物事の成功にはとても大切です。
世界一の人も、日本一の人も、最初からすべてが出来るサイボーグのような人間ではないはずです。自分を知ることができ、気に入らない部分があればそこから這い上がる力を持っている人が、天井のない強さや美しさを手に入れることができると思います。

逆らわないことに慣れてくると、面白いことに自分にとってポジティブな話がどんどん舞い込んできます。
それは人との関係やご縁でもそうです。
自分の意志に揺るぎなく進んでいくために、流れに身を任せられる余裕を持てる自分で在ることは、環境さえも変えてしまいます。
しかも、その余裕があればたとえ何が起きたとしても対処できる賢さも兼ね備えられるということ。

自分を心から信じてあげられる女性こそが、これからの世の中をリードする人=The Athletic Woman

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