「チャンピオンは、違った...」 ボクサー高野人母美、世界タイトル奪取ならず。

 第2代OPBF東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者であり、アンダーアーマー/DNS womanの契約アスリート、高野人母美選手が11日、後楽園ホールで行われたWBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチで王者のダニエラ・ベルムデス(アルゼンチン)に挑戦。4回1分26秒、KOで敗れ、王座奪取はならなかった。

 「負けるということを考えていなかったので、頭の中が真っ白です。パンチの威力、スピードが(世界戦は)ぜんぜん違っていた」

試合後、自身初となる世界戦を彼女はこう振り返った。

序盤は距離を測りつつ、リズムよくステップを踏んで積極的に仕掛けた。しかし2回後半ごろから相手のペースに持ち込まれ、連打を浴びた。4回には防戦一方。猛打を受けて膝から崩れ落ち、10カウント前に立ちあがったもののトレーナーがタオルを投げ入れ、世界初挑戦は幕を閉じた。

今回、2階級落として戦いに臨んだ高野選手。減量は想像を超えるつらさ。しかしそんな状況でも、当たり負けしないよう筋力アップに取り組んだ。たくましく発達した肩と広背筋のカットが、その成果を雄弁に物語っている。また試合の随所で、キレのある左ジャブと威力十分の右ストレートを披露。そして相手の連打を何度も受けながらも、鍛え上げた身体で耐え続けた。

初めて挑んだ世界の大舞台。結果は苦いものとなった。しかしその戦いにおいて「高野人母美」という人間の「決意」と「勇気」は、しっかりと観る者の心に刻まれたはずだ。


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